ナイトの利きパターン化


ナイトの利きを瞬間イメージするのは難しそうに思えますが、パターン化すれば瞬時にイメージすることも可能で

理想としては 「ボードを見ればすぐ分かる」 の感覚から、「ボードを見なくてもすぐ分かる」 の感覚へ達することです。

「ボードを見なくてもすぐ分かる」 ことが可能なのか? と思われるかも知れませんが、例えば a1-a8 ラインがどのマスを通るか、ある程度脳内チェストレーニングを行えば、ボードを見なくてもすぐ分かります。

1つ前の記事で述べたように、ナイトの利きが斜めにつながっているのを斜めラインと関連させてイメージすることにより、私の中では格段にナイトの利きがイメージしやすくなりました。

合わせてここで述べる、ナイトの利きをパターン化してしまえば、さらにナイトの利きをイメージしやすくなるでしょう。脳内にナイトの利きのネットワークが構築される気がします。

パターンは全部で10個です。ナイトの利き位置だけをパターンとして覚えるのではなく、下記2つのことを考えながらパターン化させましょう。

1.ナイトがその位置にくるのはどんな時か?
2.その位置における特徴 


パターン1



ナイトが角マスにあるときです。この位置にナイトがくることは少ないですが、どの位置に利きがあるかしっかり把握しておきましょう。

この位置でのナイトの利きは2マスで、例えば Na1 の利きが b3, c2 にあることは単純に覚えられますが、a4-d1 ライン上の2マスと覚えた方が良いでしょう。

上図4ヵ所のナイトの利きは同じパターンになるため、ナイトの利きを順にイメージすることで効率よくナイトの利きを覚えられます( 覚えるというよりイメージできるようにする )。

ボードを見なくてもナイトの利きをイメージできるでしょうが、初めは図を見てナイトの利きを確認してください。すぐにナイトの利きが分かりますね・・・

この見ればすぐ分かるという感覚が大事です!
この見ればすぐ分かるという感覚を参考にして、ボードを見ないでナイトの利きをイメージするとき、ボードを見なくてもすぐ分かる感覚に移行させていきましょう。

また前述したようにナイトの利き位置だけ分かればよいのではなく、上図であれば b3 と c2 から a1 にナイトを運べる、Nc2 → Na1 → Nb3 と運べる、b3 または c2 にナイトがあれば a1 の地点を守れる、などのように各位置における特徴も頭に入れておきましょう。  



パターン2


ナイトの利きが3マスになります。各位置におけるナイトの利きを順にイメージしていくこと、見ればすぐ分かるの感覚から、ボードを見なくてもすぐ分かるの感覚にしていくことは以降のパターンも同じです。

b1 や g1 の位置はナイトの初期位置ですが、 a2 や h2 は他の位置からナイトが運ばれてきたときです。どの位置から運ばれてくるか、またその位置に運ばれてきた後、どこに運んでいくかなども確認しましょう。 



パターン3


ナイトの利きが4マスになります。例えば私の場合 Nf1 の利きをイメージする順番は
e3 と g3 をイメージ
e3 から d2 をイメージ ( c1-h6 ライン上の2マス )
g3 から h2 をイメージ ( h2-b8 ライン上の2マス )

という順になります。これは目で見てナイトの利きを確認する順番が自然だと思います。

Nh3 の利きなら私の場合
g5 → f4 → f2 → g1 などとイメージします。

どのような時にその位置にくるか?
その位置の特徴を確認するのもお忘れなく。



パターン4


ナイトの利きは4マス。Ne1 と Nh4 がフォークの位置関係だと気づけば
Ne1 → Nf3 → Nh4 → Ng2 → Ne1

などの関係も見えてきます。 

また自分のナイトをその位置に運ぶだけでなく、相手のナイトがその位置にくる場合もあるため白黒両方の視点で考えてみましょう。



パターン5


ナイトの利きは4マス。利き自体はイメージしやすいですが、この位置にナイトがくることは少ないでしょう。
Nf3 → Ne1 → Ng2 → Nf4 または Nh4 など考えられます。



パターン6



ナイトの利きは6マス。
Nf2 の利きなら
e4-g4
g4-h3-h1
d1-d3-e4
などとイメージできます。6ヵ所の位置が分かれば6マスを連続イメージできます。 

Ng3 なら
f5-h5-f1-h1 をイメージした後に e4-e2 などとイメージできます。
自分でイメージしやすい順で行えばいいでしょう。



パターン7


ナイトの利きは6マス。
Ng1 → Ne2
Nf3 → Nh2 → Ng4
Nh3 → Ng5
など



パターン8


ナイトの利きは8マス。ナイトが良く展開する位置です。利きが8マスとなっても利きが斜めにつながるのを容易にイメージできれば全く問題ないでしょう。



パターン9


ナイトの利きは8マス。ビショップがよく展開する位置ですが、ナイトもその位置にくることがあります。
Nb1 → Nd2 → Nf1 → Ne3
Nb1 → Nc3 → Nd1 → Ne3
Nf3 → Nh4 → Nf5
など

自分のナイトを 6th ランクの outpost に運ぶこともありますね。
Nf3 → Nd4 → Ne6
Nf3 → Ng5 → Ne6
など



パターン10


ナイトの利きは8マス。利きを1番イメージしづらい位置なのでしっかりイメージできるようにしましょう。

センターにあるナイトはどのような位置に利きを及ぼしているかよく把握しておきましょう。
おそらく普段は見れば分かるのでそのようなことは考えないのでは?

Nf3 が e4 に行くには2手、d5 に行くには4手かかることも一応確認しておきましょう。

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